青葉誌友会のブログ

2007-01-25

捏造報道に思うこと

 とうとう、というか、ようやく「発掘あるある大辞典II」の捏造が露呈された。
 この番組については、以前から放送内容(特に実験方法・データ)を疑問視する意見をよく聴いていたし、自分もそう思っていた1人だから、今回の報道を最初に聴いたときも、「来るときが来た」という感じで、特に驚くことはなかった。
(とはいえ、関西テレビの発表で明らかになった捏造のひどさは想像以上だった)

 むしろ、このネタについての報道記事で驚いたのは、次の一文。

> 「えー、ウソなんですか」。東京都江東区のスーパーで買い物をしていた女性会社員>(29)は、捏造を知って驚いた。もともと納豆が嫌いだったのに、番組の放送後は毎日1、2パックを食べているという。「『あるある』はいつも参考にしているのでショックです」
> 中央区の自営業の女性(45)も「やらせがこれだけ問題になっているのに、許されないですよね。他の番組も信じられなくなりそう」と憤る。
> 「裏切られた気持ちでいっぱいです」。納豆ダイエットに取り組んだ福岡市中央区の飲食店従業員の女性(28)は憤る。
> この番組を毎週楽しみにしていて、放送日の翌日午後、近くのスーパーに買いに行ったが売り切れ。そこで、個人購入している生協から入手し食べ続けた。「食べ方も紹介された通りに実践した。影響力がある番組で信じていたのに」


 まさか本当にこの番組の内容を信じていた人がいたとは!?
 
 この記事についてもごく一部の意見を載せただけとは思うが、テレビを筆頭にマスコミのたれ流す情報を鵜呑みにする(というか、盲信する)人が少なからずいたことには、驚いたのを通り越してあきれてしまった。

 実際、今回の捏造報道についてネットを中心に下に示すような意見が多く見受けられる。
 「マスコミの情報を安易に信じてしまう大衆がいることにも問題がある」

 「騙される奴が悪い」的な意見には同意しかねるが、かといってこの意見を乱暴だと一蹴する気にもなれない。

 果たして人々に得られた情報を Information ではなく Inteligence として扱える能力が本当に養われているかどうか、また、自分にその能力が培われているかどうか、今回の報道を通じて改めて考えさせられた。

 情報化社会と言われ、当たり前に膨大な量の情報が日々押し寄せている現代社会にあって、その得力がよりいっそう1人1人に求められているように思う。

 「あるあるII」は捏造が発覚したけど、ちょっとテレビを付けると、未だに「みの○んた」,「細木○子」らが出演している、胡散臭いことこの上ない番組が溢れかえっている。

 果たして、これらの捏造を疑われるような番組が一掃される日が来るだろうか?

 その日が来るか否かは、1人1人の情報への取組み姿勢の変革にかかっている、そのように思う今日この頃である。
23:43:02 - esuran - No comments